1906年から1977年までの作品が、1年1作品で展示されている。
1900年代、特に前半は数多くの争いがあった時代。
芸術家は時代をじっくりと観察しながら、時にはうねりのなかで、
時にはどこか少し距離を置きながら、その時代を表現している。
作品に添えられた言葉には、その人なりの世界の見方を
すこし教えてもらっているような気がする。
印象に残った2つの作品と1つの空間
1923年「オルリーの飛行船格納庫」ウジェーヌ・フレシネ
35mm白黒サイレント映像
1944年に第二次世界大戦で破壊された建造物。
しかし映像を見ることを通して、時代を超えて残っている。
その記録としてのメディアが、芸術としての作品に。
1939年「4枚の葉と3枚の花びら」アレクサンダー・カルダー
モビールで有名なカルダー。
そして「モビール」の命名者はデュシャン。
その時代の交友録を思わせるエピソードにも、
時代を生きた一人一人の芸術家の息吹を感じられる。
1945年 空白 そして音楽
戦争映画で、この年に流れる同じ音楽。
遡った時代をともにゆっくりと眺めながら歩くように、
ひとつひとつの作品を鑑賞できるような展覧会。
ポンピドゥー・センター傑作展
2016年6月11日ー 2016年9月22日